質問
質問者
僕は国公立大学医学部を志望している1浪生です。理系だということを言い訳にして、これまで国語と地歴公民の学習を疎かにしてきました。そのため先日受験したセンター試験型の模試では、国語が109点(評論23点+小説28点+古文32点+漢文26点)、地理が68点という自己採点の結果になりました。何とか今年度の入試で地元にある国公立大学医学部に合格したいと考えています。今後の効率的な学習方法についてアドバイスをお願いします。
回答
国公立大学医学部に合格するためには、センター試験において、全科目の総合点で9割以上の得点を取ることが1つの目安になります。しかしながら、国語については、科目の特性上、理系の受験生が9割以上の得点を取ることはなかなか難しく、7~8割の得点を取ることができれば十分です。そのため、国語でできた穴をその他の科目で埋めて、全科目の総合点で9割以上の得点を目指すことになります。
では、国語と地理を効率的に学習できるような学習メニューをご紹介します。レベル感としては、ご質問の方のような偏差値50前後の生徒さんが国公立大学医学部に合格するくらいの学力を養成するためのものとします。
偏差値50前後の生徒さんが国公立大学医学部に合格するくらいの学力を養成するための学習メニュー<国語・地理編>国語
現代文- ① 新・田村の現代文講義1 評論[基本問題]篇/代々木ライブラリー
② 新・田村の現代文講義2 評論・随筆[発展問題]篇/代々木ライブラリー - 評論文の基本的な読み方を丁寧に学習することができます。問題と解説という構成になっておりますが、解説の中には正解にたどり着くまでの思考のフローが数多く紹介されているので、この解説を丁寧に読み込むことで学力が大きく伸びることになります。この参考書で開眼したという受験生は数え切れません。
- ③ 河合塾の黒本(マーク模試の過去問を綴ったもの)orセンター試験の過去問
- 問題を解いてから、解説を熟読してください。ポイントは同じ問題を何度も解くことです。そうすれば、正解にたどり着くまでの思考のフローが定着するだけでなく、設問のパターンにも慣れることができます。文中に出てくる漢字・用語はしっかりと覚えてください。
- ④ 受かる漢字・用語パピルス1467/学研
- 現代文に必要な漢字・用語がシンプルに解説されています。問題を解いていてわからない語句が出てきた時に辞書的に使用してもよいのですが、しっかりと時間を設けて学習するのがよいと思います。
学習の進め方
- ①or②or③、④は同時並行で行ってください。もちろん何度も繰り返してください。
- ①→②を何度も繰り返してください。その後、①と②の内容が定着してきたら、③を何度も繰り返してください。
古文- ⑤ 学校で配布された文法書
- センター試験の古文で必要となる文法事項には限りがあります。そのため、様々な文法書が市販されていますが、内容に大差はありません。大切なのは、それをしっかりと学習することです。
- ⑥ 1日1題 30日完成 古文/日栄社
- 初級から上級まで数種類のものが用意されています。ご自分の学力に合せてレベルアップさせていってください。ページ数が少ないのでドンドン進めることができます。文中に出てくる文法事項や古文単語はしっかりと覚えてください。
- ⑦ 河合塾の黒本(マーク模試の過去問を綴ったもの)orセンター試験の過去問
- 問題を解いてから、解説を熟読してください。ポイントは同じ問題を何度も解くことです。そうすれば、知識が定着するだけでなく、設問のパターンにも慣れることができます。文中に出てくる文法事項や古文単語はしっかりと覚えてください。
- ⑧ 単語帳
- センター試験の古文で必要となる単語には限りがあります。そのため、様々な単語帳が市販されていますが、内容に大差はありません。200~300語が収録されていれば、どれを使ってもよいと思います。なお、センター試験を想定すると、300語超が収録されているものを使う必要はありません。
学習の進め方
- ⑤、⑥or⑦、⑧は同時並行で行ってください。もちろん何度も繰り返してください。
- ⑥→⑦を何度も繰り返してください。1日に1長文を読むことを目指してください。
漢文- ⑨ 新・漢文の基本ノート/日栄社
- センター試験の漢文で必要となる文法事項には限りがあります。そのため、様々な文法書が市販されていますが、内容に大差はありません。大切なのは、それをしっかりと学習することです。これはページ数が少ないのでドンドン進めることができます。
- ⑩ 1日1題 30日完成 漢文/日栄社
- 初級から上級まで数種類のものが用意されています。ご自分の学力に合せてレベルアップさせていってください。ページ数が少ないのでドンドン進めることができます。文中に出てくる文法事項や漢文単語はしっかりと覚えてください。
- ⑪ 河合塾の黒本(マーク模試の過去問を綴ったもの)orセンター試験の過去問
- 問題を解いてから、解説を熟読してください。ポイントは同じ問題を何度も解くことです。そうすれば、知識が定着するだけでなく、設問のパターンにも慣れることができます。文中に出てくる文法事項や漢文単語はしっかりと覚えてください。
- ⑫ 国語便覧
- 漢文単語は、⑨~⑪等の普段の学習の中で出てきたものを覚えることに加えて、高校で配布された国語便覧に掲載されているものをしっかりと覚えてください。漢文単語は軽視されがちですが、非常に重要です。
学習の進め方
- ⑨、⑩or⑪、⑫は同時並行で行ってください。もちろん何度も繰り返してください。
- ⑩→⑪を何度も繰り返してください。1日に1長文を読むことを目指してください。
地理- ① 河合塾の黒本(マーク模試の過去問を綴ったもの)orセンター試験の過去問
- 問題を解くことも重要ですが、それよりも解説を熟読して覚え込むことが重要です。まさにこの解説を教科書代わりに学習を進めてください。教科書から学習しようとすると、センター試験レベル以上のことを無駄に学習することになってしまいます。
- ② 用語集
- ①を学習する中で不明な用語が出てきた時にだけ使ってください。ここでのポイントは学習を深めすぎないことです。用語集を詳しく掘り下げていくと、すぐにセンター試験レベル以上のことを無駄に学習することになってしまいます。
- ③ 地図帳
- ④ 統計集
- ⑤ 各国要覧
- ①を学習する際に、国名や統計が出てきたら、必ず③~⑤で確認するようにしてください。基本的には、学校で配られたもので十分ですが、最新の年度のものが理想的です。
学習の進め方- ①を何度も繰り返してください。その際に②~⑤を使ってください。②~⑤は①で問われているものだけを学習するようにしてください。センター試験を想定すると、①で問われていないものまで学習する必要はありません。
以上、国語、地理について、偏差値50前後の生徒さんが国公立大学医学部に合格するくらいの学力を養成するための学習メニューをご紹介しました。なお、もちろん、この学習メニューが全てではありません。10人の受験生には10通りの学習メニューがあります。ですので、この学習メニューはあくまで参考としてご覧いただければ幸いです。