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大手予備校の模試で年間を通じて偏差値60台をキープされていたのですね。ということは、これまで一定以上の勉強はされていると思います。今年度の入試では残念ながら結果は出ませんでしたが、医学部志望の不合格者の中で上位にいることは間違いありません。そのため、「こんな僕では医学部合格は無理」ということは全くありません。現に私のいる東大螢雪会では、たとえ偏差値が40台や50台前半だった方でも、1年間の努力の結果、志望校の医学部に合格していくケースがあります。大手予備校の模試で年間を通じて偏差値60台をキープしていたのであれば、来年度の入試で医学部合格を勝ち取ることは十分に可能だと思います。
また、医師になることが幼い頃からの夢だったのですよね?生活の中で「ちょっと良いかも」と思うような刹那的な憧れの対象には数多く出合うかもしれませんが、「こうなりたい」とか「こんな仕事をしたい」といった夢の対象となるものにはなかなか巡り合えないものです。だから自分の夢は大切にすべきです。ある偉業を成し遂げた方が「夢を実現させるためには、夢を『夢』と呼んではいけない。『目標』と呼ぶべきだ」とおっしゃっていたようです。この方のおっしゃる『夢』であろうと『目標』であろうと、自分が目指すものは、とにかく大切にすべきです。となると、あと1年頑張って、医学部合格を目指した方が良いのではないでしょうか。確かに浪人生活は辛いものですが、その後のことを考えると必要な辛さだと思います。
ここまでのお話で「じゃあ、もう1年頑張ろうかな」と考えていただけたのであれば、もう少し読み進めてください。
後1年間の努力で志望校の医学部に合格するためには、当然のことながら、良いスタートダッシュを切る必要があります。そのためのアドバイスをします。
気分を切り替えて、来年度の目標設定をする。
― 不合格になってしまい、本当に悔しいと思います。そのような思いを晴らすために、新たな目標設定をしましょう。「○○大学医学部合格!」のような具体的なものが良いと思います。
◆アドバイス2
とにかくすぐに勉強を再開する。
― 「高校生からのQ6に対する回答」でも申し上げましたが、不合格が決定してから3月一杯までは、受験勉強の1年間の中で最も効率良くライバル達に追いつき、追い越すことができるタイミングです。最小限の努力で最大限の効果を出すことができるタイミングはここしかありませんので、不合格になった後は、すぐに気分を切り替えて、まずは勉強を再開してください。勉強を再開するのが遅くなってしまうと、せっかく受験前に身に付けたことがゼロになってしまうかもしれませんので、この意味からも勉強の再開は早い方が良いと思います。なお、「来年度の勉強の計画を立ててから勉強しよう」とか、「通う塾・予備校を決めてから勉強しよう」と考えていると、アッと言う間に4月になってしまいますので、ご注意ください。
◆アドバイス3
今後1年間の勉強の体制をできるだけ早めに決定する。つまり、どの塾・予備校に通うのかを決定する。
― アドバイス1にて設定した来年度の目標を達成するためには、どのような勉強の体制が必要であるのかを考えましょう。自分がストレスなく、受験に必要なすべての科目を効率的に勉強できる環境を選びましょう。この見極めは非常に難しいと思います。そのため、信頼できる塾・予備校のアドバイスを受けると良いと思います。
また、塾・予備校には一切通わずに勉強することを検討されている方もいらっしゃると思います。しかし、そのような勉強の体制は色々な意味でリスクが高いと言わざるを得ません。1科目だけでも良いので、塾・予備校に通うことをお勧めします。
◆アドバイス4
今後1年間の勉強の計画を立てる。月単位の大雑把なものでOKです。
― 来年度の目標設定ができて、勉強の体制が決定したら、次は具体的な計画を立てましょう。通う塾・予備校のスケジュール表をベースにして、受験する模試の日程を盛り込みます。それに、自分の勉強の目標とするスケジュール感を組み込んだら完成です。科目別に作成すると良いでしょう。この時期の計画は月単位の大雑把なもので十分です。
医学部を諦めるのは、まだまだ早すぎると思います。医師になりたいという幼い頃からの気持ちを大切にして頑張ってください!今後も何かあったら、いつでも相談してください。