化学 日常学習
まず、化学全般の道具と言える、mol計算や濃度計算をストレス無く速く正確に行えることが大切です。次に、反応式を使った計算に進みましょう。分野ごとの公式などがありますが、 反応式を使った計算をマスターしておけば、化学計算の8割程はできるようになります。そのため、いち早く手をつけるべきです。マスターするのに1週間もかかりません。どんな問題集でも構いませんので、すぐに取りかかりましょう。
ここまでをマスターして本格的な内容に入って行けば、学習効率がよくなります。
理論化学
1.物質の構成
この単元は定義などが少し退屈な範囲ですが、しっかり身に付いていると、先の単元に進んだときに役に立つことを徐々に実感できます。各用語や定義などを理解して覚えましょう。
2.物質量と溶液の濃度・化学反応式
化学計算の中心です。この範囲で改めて計算系のチェックをしましょう。基礎力が付いて入れば、あっという間にチェックが終わるでしょう。
3.物質の三態、気体と溶液
結晶格子
資料集を使い、図を自分で描き、密度や充填率などを導く過程をノートにまとめておくとよいでしょう。
気体
計算力が必要で複雑な問題が多く、入試でも差がつくところです。全圧と分圧などの意味をしっかり理解して、標準問題でいろいろなパターンを徹底的に演習しましょう。
溶液
固体の溶解度は、使うべき式を適切に使える様にしましょう。気体の溶解度については、ヘンリーの法則の意味を正確に理解しましょう。また、希薄溶液の性質や蒸気圧の意味をきちんと抑えましょう。意味を抑えれば、使う公式が少ないため得意分野にすることができます。
4.熱化学
各熱の定義を抑えることが重要です。定義がわかれば、問題をスムーズに解けるようになります。よりハイレベルな学力の定着を目指すなら、格子エネルギーにも取り組まなければなりません。
5.酸・塩基
理論化学の山場の一つです。酸・塩基をマスターするには、強酸、強塩基、弱酸、弱塩基を一瞬で見分けられるようになることが必要です。これができれば、その後の勉強をスムーズに進めることができます。
6.酸化還元
酸化還元は半反応式から電気分解まで一気にやりましょう。酸化還元滴定やCODなどの
標準〜応用問題までしっかりやり込みましょう。また、電池と電気分解はまとめノートを作るとよいでしょう。仕組みを理解すれば、典型的ではない装置が出題されても対応できます。問題集でいろいろなパターンをやっておくことでより確かな学力を手に入れることができます。
7.反応速度、平衡
標準から難問まで入試では様々なレベルの問題が出題されます。まずは基本的な考え方を理解しましょう。電離平衡、塩の加水分解、緩衝液に関しては水素イオン濃度を出すまでの過程を自分の手で書いて導けるようにしましょう。基本的な考え方をマスターすれば難問まで対応できるようになります。問題集でいろいろなパターンに当たっておきましょう。
無機化学
暗記中心ですが、単調に覚えていくよりは、工夫してまとめノートを作るとよいでしょう。資料集を有効に使い、視覚情報も頭に入れましょう。中心となる1つの物質からその化合物やその性質、そして 関連する反応をノートの見開きページにまとめましょう。ひととおり終わったら、問題集で演習しましょう。最初のうちは、まとめノートを見ながらでも構いません。繰り返しやっていけば、暗記が苦手な人でも知識を定着させられます。
有機化学
1.脂肪族・芳香族
入試で差がつく範囲です。出題パターンは暗記を要するものと構造決定問題などの基本知識を使って試験中に考えるものに分かれます。どちらにせよ、当然知っておかなければならない知識をできるだけ早く覚えてしまいましょう。物質の反応、特徴、反応して何になるのかなどについて、系統図を使って効率よく覚えていきましょう。
それらの知識が定着したら、構造決定問題への取組みを始めましょう。やっておかないと入試本番では時間がとてもかかることになってしまいます。そのような事態に陥らないためには、標準〜応用問題をたくさん解いておくことが必要です。多くの問題を解いて覚えた知識をどう使っていくのか確認しながら、速さと正確さを磨いてください。
2.高分子化合物
この範囲は比較的、暗記することが多いと言えます。無機化学と同様にまとめノートを作っておくとよいでしょう。また、計算問題には、この範囲独特の考え方もあるので慣れておくことが大事です。